■【星の王子さま】あらすじ・詳しく紹介!大人になった今だから読みたい一冊

世界中で愛されているお話「星の王子さま」を、一度は読んだことがあるという人も多いかもしれませんね。

まだ読んだことがないという人でも、「本のタイトルは知ってるよ」という人も多いのではないでしょうか?

『星の王子さま』サン=テグジュペリ

今から74年前(1943年)にアメリカで出版されました。フランス人の飛行士であり、小説家のアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ氏の小説です。

この物語りを

世界中の子供達に

また自分が子供だった頃を

忘れがちな大人達に

そして

うわべだけでなく

物事の ほんとうの美しさを

見つめる勇気を持った

すべての人々に

心からの友情をこめて

贈ります。

サン・テクジュペリ
出典:wikipedia

この物語は

もう既に…

大人となってしまった人にこそ手にとってほしい一冊です。

「目に見えるものばかりに囚われてしまう」そんな吾輩たち大人に、「本当に大切なものは目には見えないものだ」と教えてくれる、思い出させてくれる物語だからです。

とっても、素敵なストーリーだからです。

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■星の王子さま 登場人物

(飛行機の操縦士)

王子さま(小惑星B612星の王子さま)

バラ(王子さまが愛していたバラ)

ヘビ(砂漠に降り立った時初めて出会ったヘビ)

キツネ(王子に大切なことを教えてくれるともだち)

王様(権力ばかりを求めている王様)

大物気取りの男(認められたい男)

酒びたりの男(自分の快楽がやめられない男)

実業家(計算ばかりに夢中になって、自分の財力に執着している)

点灯夫(いちばん小さな星のガス灯に火を灯す仕事をしている)

地理学者(書斎で本ばかり書いていて、実際に何があるのかは全く知らない)

■「星の王子さま」あらすじ・内容

僕(飛行士)が6年前にサハラ砂漠に不時着して出会った小さな星の王子。

無事生還を果たした僕は、「大切なともだち王子」との思い出を忘れない為に、物語として書き残すことにした。

この物語は、僕(飛行士)の子ども時代の回想からはじまります。

■エピソード1

僕は、6歳のとき『本当にあった話』という原生林のことを書いた本の中ですごい絵を見た。

(猛獣を大蛇ボアが飲み込もうとしているされる絵)

僕は、ジャングルでの冒険について考え自分でも色鉛筆を持って“ボア(大蛇)がゾウを飲み込んだ絵”を描いた。

僕の第一号の絵だった。

けれども、大人たちには理解されなかった。

それどころか、大人たちは、もうその絵を置いて地理や歴史や数学や文法をやりなさいと言った。

僕は6才にして素晴らしい職業、画像になることを諦めることになった。

こうして、他の職業を選ばなければならなくなった僕は、やがて飛行機の操縦を習う。

■エピソード2

世界中を飛び回る操縦士となった僕は、今から6年前にエンジンの故障によって、サハラ砂漠に不時着した。

飲み水は一週間保つかどうか、人が住む場所から1000マイルも離れた砂の上で、孤独な夜を過ごすことに…

翌朝、僕は変わった声で話しかけてくる少年と出会った。

聞こえてきたのは、こんな声だった。

「おねがい……ヒツジの絵を描いて!」

僕は何枚かヒツジの絵を描いたけれど、どれも気に入ってもらえなかった。

最後に大急ぎで描いた“木箱”この中にきみが欲しがっているヒツジがいるよと渡すと、たいへん気に入ってくれた。

■エピソード3

かなり時間はかかったけれど、話しているうちに、その少年があるとても小さな星(小惑星B612)からやって来た王子であることを知った。

王子の故郷の星は、一軒家よりほんの少し大きいほどの大きさで、たくさんの草があって、いい草と悪い草があることや火山が3つあることもわかった。

いい草にはいい種ができる。

悪い草には悪い種ができる。

その中でもとんでもない種があった。

それが、バオバブの木。

悪い種は芽が出たらすぐに抜かなければ、根を張って小さな星全体をおおって、根が星を貫通してしまう。

バオバブが増えすぎると、ついには破裂してしまうんだ。

こうして僕は、ささやかでせつない君(王子)の人生を少しずつ理解していった。

きみには長いあいだ、優しさに満ちた夕暮れどきの景色しか、心をなぐさめてくれるものがなかったこともわかった。

「ねえ……悲しくてたまらないときは、夕陽が見たくなるよね……」

引用:星の王子さま サン=テグジュペリ 著/河野万里子 訳 新潮社

■エピソード4

またヒツジのおかげで王子の秘密が明らかになった。

それは、王子の小さな星には、王子が愛してやまないとても美しい一輪のバラの花が咲いていること…

バラの花は気むずかしくてわがままばかりで、しだいに王子とバラはすれ違いはじめてしまったこと……

ついに王子はもう戻らなつもりで旅に出ることにしたこと……

そして、王子が地球にたどり着く前に6つの星を巡ってきたこともわかった。

■エピソード5

・最初の星

最初の星には、王さまが住んでいた。

何よりも自分の権威が守られることを望む王様が住んでいた。

・2番目の星

2番目の星には、大物気取りの男が住んでいた。

たった一人しか住んでいないのに、とにかく称賛されることを望んでいた。

「称賛というのは、この星で誰よりもハンサムで、おしゃれでいちばんお金持ちで、いちばん頭がいいと認められることだ」と言った。

・3番目の星

3番目の星には酒びたりの男が住んでいた。

自分が酒びたりでいることを恥じていて、それを忘れるためにお酒をやめられない快楽中毒の男だった。

・4番目の星

4番目の星は、実業家の星だった。

計算ばかりに夢中になって、自分の財力にひどく執着しているようだった。

・5番目の星

5番目の星は、いちばん小さな星だった。

カズ登が一本とそれに火をともす人がいるだけでいっぱいになってしまうとてもとても小さな星。

そして、とても忠実に仕事をしている点灯夫が住んでいた。

小さな小さなその星は、1日が1分で終わるため、朝ガス灯を消して、夜ガス灯をつけるサイクルがとても早くて、眠る時間がないことを嘆いていた。

でも、ぼくには、ばかげて見えないのはあの人だけだ。それはきっとあの人が、自分自身以外のことをいっしょうけんめいやっているからだろう

引用:星の王子さま サン=テグジュペリ 著/河野万里子 訳 新潮社

・6番目の星

6番目の星は、前の星より10倍大きかった。

そこには、ひどく大きな本を書いているおじいさんが住んでいた。

何をしているのか?と聞くと
「地理学者だよ」と教えてくれた。

けれど、この星に海や川や砂漠があるかは、探検家じゃないからわからないらしい。

それから、花は「はかない」ことを教えてくれた。

そして、「次は地球という星に行きなさい、とても評判がいい」と教えられ旅立った。

どの星のおとなたちも変だと王子は思いながら…

■エピソード6

・7番目の星 地球

地球は、どこにでもある星ではなかった。

地球には…

111人の王様と

7000人の地理学者

90万人の実業家

750万人の酔っぱらい

3億1100万人の大物気取り

46万2511人の点灯人

ざっと20億人のおとなが住んでいた。

■エピソード7

ヘビとの出会い

地球に降り立った王子は、最初にヘビと出会った。

月の色をして、長くて細いヘビは、このあたりはアフリカの砂漠で人はいないんだと教えてくれた。

「いつか、もしきみが故郷の星に帰りたくなったら、僕が力を貸してあげるよ」と謎めいたことも言った。

それから、花に出会い、高い山に登った。

■エピソード8

バラとの出会い

ようやく、一本の道を見つけて歩いて行くと、そこにはバラの花咲く庭園があった。

その花がバラだと知ったとき、王子はとてもショックを受けてしまう。

財宝のような花を持っているつもりでいたのに、ほんとうは、ありふれたバラだったからだ。

そして、王子は草の上で泣いた。

■エピソード9

キツネとの出会い

そんなとき、キツネと出会った。

王子は、キツネに「ぼくと遊ぼう」と願い出たけど、キツネは「遊べない」と言う。

キツネは王子に3つの大切なことを教えてくれた。

1.なつくこと

なつくというのは、絆(きずな)を結ぶということ。

「なつかせたもの、絆を結んだものしか、ほんとうに知ることはできないんだ」

引用:星の王子さま サン=テグジュペリ 著/河野万里子 訳 新潮社

王子は、あの一輪のバラの花が、自分にとって特別な宝物だったことに気づく…

2.ならわしのこと

・ある一日をほかの毎日とは別のものにすること。

・あるひとときをほかの時間とは別のものにすること。

・ワクワクして待ち遠しいそんなひとときを用意すること。

「たとえば、きみが夕方の四時に来るなら、ぼくは三時から嬉しくなってくる。そこから時間が進めば進むほど、どんどんうれしくなってくる。そうしてとうとう四時になると、もう、そわそわしたり、どきどきしたり、こうして幸福の味を知るんだよ!でも、きみが来るのが行きあたりばったりだと、何時に心の準備をはじめればいいのか、ちっともわからない……ならわしって、大事なんだ」

引用:星の王子さま サン=テグジュペリ 著/河野万里子 訳 新潮社

3.大切なことは、目には見えないこと

ものごとは、心で見なくてはよくは見えない。いちばん大切なことは目には見えないこと。

「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラの為についやした時間だったんだ」

引用:星の王子さま サン=テグジュペリ 著/河野万里子 訳 新潮社

王子がなつかせたキツネは、友情とはなにか、それからどうして友達はかけがえのない存在になるのかを教えてくれた。

■エピソード10

僕と王子の別れ

僕は、最後の一滴の水を飲みほしていた…

王子は、井戸を探しに行こうと言った。

「砂漠が美しいのはどこかに井戸をひとつ隠しているからなんだね」

引用:星の王子さま サン=テグジュペリ 著/河野万里子 訳 新潮社

そうして、僕は歩き続け、夜明けに井戸を見つけたんだ。

その井戸は、砂漠で見つける井戸とは違って、村にあるような井戸だった。

夢を見ているのかもしれないと僕は思った。

「この水が飲みたかったんだ」と王子は言った。

それは、まるで祝祭の喜びのように、心にしみる水だった。


僕は、王子から明日で地球に来てちょうど1年になることを教えられた。

そして、1年前にここのすぐ近くに落ちて来て、落ちた地点に戻るところだったことを僕は知ることとなったんだ。

僕の不安は消えなかった。

キツネのことを思い出していた。誰かと絆が結ばれると、少し泣きたくなることもある…

翌日、僕が飛行機の修理がうまくいったことを伝える為に王子のもとに戻ると、王子はヘビと話をしていた。

「これで、きみも家に帰れるね」と喜んでくれた。

そして王子は、ぼくも、今日家に帰るんだと教えてくれた。

僕は、王子がここ(砂漠)にやって来たのは、ちょうど1年前と星の位置がぴったり同じ配置になる日に、ヘビに噛まれることで、身体を置いて自分の故郷の星に帰るためだったことを悟って悲しくなった。

そんな僕に王子はこんなことを言ってくれた。

「きみが夜空を見上げると、そのどれか一つにぼくが住んでいるから、そのどれか一つでぼくが笑ってるから、きみには星という星が、ぜんぶ笑ってるように見えるということ。きみには、笑う星々をあげるんだ!」

引用:星の王子さま サン=テグジュペリ 著/河野万里子 訳 新潮社

王子はヘビに噛まれれて、動かなくなって砂漠に倒れてしまった…

翌日、もう王子の姿は跡形もなくきれいに消えていた。

星に帰れたんだなと僕は思った。

そうして、あれから6年の月日が流れた。

■肝心(大切)なものは目には見えない⁈

人生という旅にとって大切なこと…

それは

目には見えないもの…

“目には見えないけど大切なもの”

例えば…

あなた様の想像力だったり

愛や思いやり

直感やインスピレーション

感動する心とか

感謝する心とか

精一杯の勇気とか

目には見えないものがいちばん大切なんだと心からわかったとき、新しい世界が見えてくるのかもしれませんね。

「星の王子さま」という物語の中には、たくさんの素敵なフレーズと心のこと…

それから、変なおとなたちがそれぞれに持っている特徴から、吾輩たちが陥りやすい”欲望”なども教えてくれる「人生で大切なこと」がいっぱい詰まった宝箱のような一冊です。

すぐに子ども心を忘れてしまう、そんなおとなたちへのメッセージなのかもしれませんにゃ🐈

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